GALAPAGOS旅行記 ─ 2日目②

ダーウィン研究所

 空を見上げればグンカンドリが悠然と舞い、飛んでる小鳥はみんなダーウィンフィンチだ。片っ端から写真を撮っていたのだが、そのうちに飽きてしまった・・・嘴の違いには誰でも気が付く。気が付くが、それを不思議だと思うかどうかが凡人とダーウィンの違いなのだろうな。

 足下をちょろちょろするのは、ヨウガントカゲ・・・間違いなくここはガラパゴスだ。

途中へんてこな銅像があるが、
ここはナショナルパークの入り口なので、無視して直進する。

やがてインフォメーションセンターの建物が見える。

ここに14種類のゾウガメの甲羅が展示してあるはずだ。
俺はそれをスケッチするためにここまで来たのだから・・・。

しかし、展示室は工事中なのか閉鎖しようとしているのか3分の一しか公開されておらず、ゾウガメの甲羅も代表的な3種類しかない。

ウミガメの甲羅も展示してあったが、なぜウミガメの甲羅は平らで、陸ガメの甲羅がドームなのか?!という一番興味深い解説がなかった・・・・!

これは、陸ガメは水分蒸発をしたくないために甲羅を球形に近い形にして、表面積を小さくしている。
一方ウミガメは、水分の蒸発は考えずに、むしろ太陽光線を浴びやすくするために(ソーラーパネルを想像して欲しい)平らにしたわけだ。

 俺たちだって、ぞうきんをしぼったら、広げて乾かす。これと同じなのだ。

 パネル展示も、陽に焼けてしまったすすけたパネルばかりで、ちょっとがっかり・・・。
予備知識(俺のような「進化」オタク)がなければ、パネルの内容も興味がないだろう。

ゾウガメマップもあった!

ダーウィンの解説

 1835年、26才でニートであったダーウィンが親から出してもらったお金で、ビーグル号に乗り込み、この地を訪れたときに上陸できた島は、サンクリストバル島、フロレアナ島、イサベラ島、サンチャゴ島の4島だ。
 それなのに、フィンチの嘴、ゾウガメの甲羅の違いを植物との関係から突き止めちまうんだから、やっぱりすごいな。

 それでもなかなか自説に自信は持てず、イギリスに帰ってからも20年近く、ハトや金魚で実験を続けていたが、どうしても確信が持てずにいたのだ。

そんなとき、ニューギニアやアマゾンでフィールドワークしていた名もない青年、アルフレッド・ラッセル・ウォレスから手紙と論文が送られて来たわけだ。

その内容は、驚く程 彼の説「適者適存、自然淘汰説」と同じだった!
まぁ、この辺りは俺の著書「動物おもしろ基礎知識」に詳しく書いてある。

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