GALAPAGOS旅行記 ─ 1日目
いざ!ガラパゴスへ!!
一般的には、ヒューストンからガラパゴスに入る場合、エクアドルのキトに1日滞在する。
しかし、今回の旅では、予備日である キトに滞在する予定を、ガラパゴス(サンタクルス島)泊にすることにした。
ガラパゴス行きの一番の目的は「ロンサムジョージ」に会い、写真を撮ることだ。
しかし、今回俺の選んだ4泊5日のツアーにはダーウィン研究所見学は入っていない。
それに、見学が入っていたとしてもおじいちゃんである彼は、日中はヤブの中で休んでいることが多く、なかなか姿を写真に収めることは難しいのだ。
朝か夕方ならよく動いてくれる・・・と旅行書にも書いてあったので、初日のキ1泊をガラパゴス(サンタクルス島)泊まりにすることにした。
しかしこれは少々冒険ではある。
ヒューストンからガラパゴスに入るときに、エクアドルのキトに1日滞在する方が体にも良いとは思う。
この段階ですでに日本を発ってから狭い機内に20時間も座らされていたわけで、ヒザとケツが痛いからだ。
また、キトが2850㍍という標高の高い空港のため霧が発生しやすく、しばしば飛行機が着陸できずに、エクアドルにあるもう一つの国際空港であるグアヤキルに着陸してしまうことがある。
この場合は、そのままグアヤキルに滞在して翌日ガラパゴスに入るか、もしくは当日キトに戻り、翌日ガラパゴスに入る。という方法を取る。
問題なくキトに到着できたとしても、旅行客の50%は高山病にかかってしまうということもある。
何しろ、持っていった「カリカリ梅」の袋がパンパンになっていた。
それに南米ということもあり、しばしばロストバッゲージが発生し、後発の便で荷物が着いた場合も、キトにさえ滞在していればホテルに届けてもらえる。
しかし「このいずれも絶対に無い」と踏んでの、ガラパゴス入りを選んだのだ。
成田で、うっかりポケットに入れていたライターを咎められる。
もうこうなると、空港職員も建前を全面に出さざるを得ないのだろう・・・張り合ってもどうにもならない。
職員たちも「見つかりさえしなければ良かったのにねぇ・・・」と目が言っている・・・。
100円ライターならいざ知らず、愛用していた「フルオープン4」のZippoだったため 捨てるのをためらっていたら、娘はなんのこだわりもなく俺から取り上げ、ライター捨て箱に捨ててしまった・・・・
その代わり奴は先日、初給料で「FIFA公認、ワールドカップ開催記念Zippo」を買ってくれた。
ヒューストンは大きな空港だから、次から次と飛行機が到着するために荷物のベルトコンベアーが2周もすると、係員がどんどん床に降ろしてしまう。
それが1箇所に集まっているために、いかにも「ツアー客の荷物がまとまっているんですよ~」と見えてしまうのだ。
だから、まさかそこに自分の荷物があるとは思わず見ようともしなかった。
すでに次の便の荷物が回り始めている・・・・南米でのロストバッゲィジは覚悟はしていたものの、おいおい、ヒューストンでかよぉ・・・と焦ってしまった。
ヒューストンでは、床に降りている荷物も見るようにしよう!
飛行機の出発が遅れ、キトに着いたのが深夜1時過ぎ・・・飛行機から降りたら空気の薄いのがよくわかる。
ちょうどスキューバダイビングで、タンクに残ったエアを「しぼり吸う」感じか。
出口にはサロンゴ(旅行会社)の雛形さんが待っていてくれた。
彼とは新橋の事務所で顔を合わせていたが、日本の裏側で知ってる顔を見るとほっとする。
大変親切な好青年だったが3月いっぱいでサロンゴを退職なさるそうで、俺たちがガラパゴスを案内する最後の客ということだった。
まずは
「雛形さん!マッチ持ってますか!?」
外で20時間ぶりの煙草を吸う・・・その間に車に荷物を積んでくれていたので、待たせては悪いと思い思わず走り出したら、ドライバーがあわてて「走ってはいけない!」と止める。
そう、空気の薄いところでうっかり走ったら肺気腫になってしまうのだ。
ホテルでわずかな睡眠を取り、翌朝6時30分には空港にいた。
キト空港からバルトラ空港までは1時間足らずなのだが、グアヤキルを経由するために、3時間近くかかる。 グアヤキル空港では機内待機ではなく、全員降ろされて待合い室で待たされた。
1時間以上経ってもアナウンスがない・・・
ようやく機内に戻ったら、乗客が一人増えていた!機内で赤ん坊が生まれていたのだ!
やっと飛び立ち、日本を経ってからすでに28時間・・・
さすがに俺も「ガラパゴスって本当にあるのだろうか?」と疑い始めた。
どうやらガラパゴスはそうカンタンに姿を見せてはくれないようだ。
雲の合間にアンデスの嶺ヶが見える。
やがて眼下に海が広がる。ガラパゴスは南米から1000キロの南太平洋にある諸島なのだ。
しばらくするとやっと眼下に島影が見えてきた・・・。
「これこそガラパゴスだ! 本当にあったのだ!」